まずはこれ
町屋がならぶなか、なんだか個性的なたたずまい
それでいて、けっこうなじんでいたり
ALS(筋委縮性側索硬化症)になり、自分では体を動かすことができない甲谷さんのご自宅です
町屋をバリアフリーに改造しているってことで、すごく興味をひかれたのと、ALSの在宅生活を支えるちょっと僕の知らないかたちがあったのでお邪魔してきました
甲谷さんの支援は重度訪問介護で24時間行われているのですが、それがすべて甲谷さんの交友関係に端を発する口コミでのあつまり
友人が友人を呼ぶかたちで、いわゆる介護事業所からの派遣はゼロ
8人がかわるがわる3交代で支援に入っているとのことす
甲谷さんを支援するためだけに集合するプロジェクト
もう数年間、今の支援メンバーを維持している奇跡の状態
甲谷さんの支援はプロ中のプロですが、決してALS支援のプロではないんだ
っていう感じだそうです
そこから先に発展させるつもりもないし、それで十分みなんが幸せな状態という奇妙なバランス
甲谷さんの居室です
なんですか、この町屋のお部屋はパワースポットですか
アジアン雑貨のセレクトショップですか
「ザ・仏教」といった感じかと思えば、鳥居もみえるし
雑然としながら整理されている、なにより好きなものに囲まれて生活するんだ!ってのがひしひしと伝わってきて最高ですね
ベッドの足元には、ベッドから車いすに移動するためのリフト
これは定番アイテムです
支援者の中には小柄な女性もいるので、甲谷さん自身の安全、支援者の安全
二つを加味して導入に至ったとのことですが、そこにはあくまでも「人」でお願いしたい甲谷さんと限界を感じている支援者の間で攻防があったようで
この辺のやり取りも、定番なやり取り
一階の奥は何故か、ダンスレッスンスタジオになっている
支援者の一人がダンスレッスンスタジオを探していたので、奥のスペースをダンスレッスンスタジオに改築して間借りしているとのことですが
そんなことあります?フツー
まあ、普通でなくていいけど
ここにステージをセットして観劇とかやるみたいです
外の縁側を観客席にして
雰囲気ありますね
車いすの甲谷さんはあがれませんが、2階
甲谷さんが描いてきた絵画がぎっしり
美術館で個展を開いたこともあるそうです
現在は、意思の疎通が思うようにいかない状態だそうですが、毎日のように車いすで散歩し、気の合う支援者に囲まれ、好きな町屋に住んで、難病になっても何でもできるんだっていうのを強く感じました
今の暮らしに来るまでは、相当大変な思いをされたでしょうし、笑顔で苦労話を語ってくれた志賀さんも、渦中時には、投げ出したくなったこともあったと想像します
そんな思いをしてきた今でも、「コンサートに行きずらい方のためのコンサート」を企画したり活発に活動するみなさんのパワーには元気をもらいました
また、いつでもスタジオ貸しますのでイベントやってくださいね
ってことでした
ホントにやりますよ、そんなこと言うと、変なヤツ
おそらく、京都ALS一人暮らしの走り、のちに続く全国的にみて充実した京都難病支援の開拓者・レジェンドである甲谷さん
いろいろ教えていただきありがとうございました